大楠講師

講演会(演題:国際政治はジャングル)

[日時]令和7年9月24日
[講師]大楠 泰治(おおくす たいじ)氏
[場所]長崎県東京産業支援センター1階会議室

令和7年9月24日(水)、18時00分より長崎県東京産業支援センター1階会議室で秋の講演会を開催しました。

 講師の大楠泰治氏は、1966年、大村高校を卒業後、東京大学法学部に進まれ、三和銀行に就職されました。14年後に退職された後は、外資系の金融機関、投資会社の要職を務められました。2009年、クレディ・スイス投資銀行本部長に就任、2011年に退職された後、現在は財団法人Mzの常務理事として活躍されています。参加者は32名でした。

北澤会員部会長
▲司会の文化事業部会長の北澤常務理事。「本日は、村田事務局長からご挨拶と講師の紹介をしていただきます。」
村田事務局長
▲村田事務局長から講師の大楠泰治氏のプロフィールをご紹介。「講師は、金融の専門家として海外の情報通でいらっしゃいますので、『国際政治はジャングル』というタイトルで、今、混沌としている国際政治を題材におもしろいお話しをしていただけると思います。」
大楠講師
▲講師の大楠泰治氏。「私は高校時代から、英語で仕事ができるようになりたいと思っていました。三和銀行に入った後も国際部に入り、イギリスとの合弁会社に出向して香港で5年間、国際ビジネスに関わりました。三和銀行を退職後、アメリカの投資銀行に転職、M&Aの専門家として活動、最終的にクレディ・スイスの投資銀行本部長で退職するまで、26年間、国際金融市場の中で仕事をしてきました。」
レジュメ1ページ目
▲用意していただいたレジュメの1ページ目。 「私が国際政治に関心を持ったきっかけは2001年の9.11事件です。 誰かが、飛行機会社、損害保険会社の株式を空売りしたという情報が流れました。この事件を事前に知っていたカラ売りができる人間がいたということになります。」

<トピックから抜粋>

●リーマンショックの時、損保会社AIUの会長が「国際金融市場はジャングルだ」と言いましたが、国際政治は金融市場以上に弱肉強食のジャングルです。

●ダニエル・エスチューリンによると、ビルダーバーグ会議に代表されるグローバリストはフランス革命時代から、少数のエリートが多くの人民を統治する共産主義革命を実現しようとしていると説いています。

●グローバリストは王政を打倒し、共和制を打ち立てようとします。スイスに亡命していたレーニンに資金を提供したのは国際資本です。

●グローバリストは世界のマスコミを統制しようと考えています。第二次世界大戦後、英国王室はロスチャイルドと一緒にタビストック研究所を設立しました。人民を洗脳、操作する行動研究機関です。

●今、中国で行っている個々人を格付けするソーシャルクレジット制度は、マイナスポイントが重なるとクレジットカードも持てなくなり、行動が制限されます。グローバリストにとって手本の制度です。

●グローバリストの資金源のひとつに、通貨発行権を持っている中央銀行の存在があります。中央銀行は通貨の発行権を持っているのでアメリカ大統領は誰でもよいとの発言がありました。

●戦争も資金源の一つです。莫大な賠償額を要求され、最貧国になっていたドイツが1939年には軍事大国になっていました。ロックフェラーやフォードが支援を提供したといわれています。

●ウクライナはロシアから虐待を受けた歴史があり、ウクライナの感情を利用したNATOはウクライナのNATO加盟を検討と表明。ウクライナ東部での戦闘でミンスク合意が成立していましたが、ロシアは挑発に乗ってしまい、ウクライナ侵攻を始めたといえます。

●ガザ地区の西側沖には石油ガスの埋蔵が見つかっており、ヨルダン西岸は肥沃な農業地帯、北側シリアのゴラン高原は水資源が豊富です。ガザへの侵攻は、グレートイスラエル計画を実現するためとも言えます。

●コロナのパンデミックは中国の武漢研究所から流出したことがはっきりしています。ファウチ博士は武漢研究所に資金を提供したとの報道があります。

●麻薬は重要な資金源になっています。
アフガニスタンで農業普及に努めていた中村哲医師が殺されたのは、麻薬栽培面積の減少で利益を得られなくなったため、CIAが殺害したといわれています。

●人身売買は臓器移植にも使われますが、エプスタイン事件のように小児、児童性愛犯罪を引き起こしています。

●気候変動の要因は単純ではないですが、二酸化炭素は悪者、排出権、炭素税で資金を集められるようになっています。

●グローバリストとナショナリストの対抗の渦中に私たちはいます。その観点で事象をみていただくと分かりやすいと思います。

聴衆
▲センセーショナルな内容も多く、聴衆は講師の話に集中していました。
講演ありがとうございました
▲「本日はありがとうございました。話の続きは、『まうまう』での懇親会でお願いします。」
乾杯
▲懇親会での乾杯の音頭は会員部会長の岸川常務理事です。 〆の麺は、久しぶりに皿うどんでした。


(撮影:井上早苗)